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沖縄の米軍基地 第3章 第2節
Okinawa Prefectural Government · 2018
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第3章 基地から派生する諸問題
### 第3節 演習・訓練に伴う諸問題(復帰後)
# 1 山林火災
米軍基地内での山林火災は、平成29年12月末現在、復帰後615件発生しており、その焼失面積は、約3,843ヘクタールとなっている。平成27年12月18日には、キャンプ・ハンセンにおいて、一昼夜にわたり延焼する山林火災が発生し、約24ヘクタールの原野を焼失して、12月19日に鎮火した。
主な山林火災の状況は、以下のとおり。
| | 発生年月日 | 関連施設名 | 焼失面積 | 出火原因 |
| --- | --- | --- | --- | --- |
| ① | 昭和47年10月5日 | キャンプ・ハンセン | 約145ヘクタール | 不明 |
| ② | 昭和55年10月29日 | キャンプ・ハンセン | 約121ヘクタール | 実弾射撃訓練 |
| ③ | 昭和58年12月6日 | キャンプ・ハンセン | 約130ヘクタール | 実弾射撃訓練 |
| ④ | 昭和61年1月24日 | キャンプ・ハンセン | 約100ヘクタール | 実弾射撃訓練 |
| ⑤ | 昭和63年10月29日 | キャンプ・ハンセン | 約200ヘクタール | 不明 |
| ⑥ | 平成8年7月11日 | キャンプ・ハンセン | 約100ヘクタール | 実弾射撃訓練 |
| ⑦ | 平成9年9月18日 | キャンプ・ハンセン | 約298ヘクタール | 実弾射撃訓練 |
| ⑧ | 平成12年3月30日 | キャンプ・ハンセン | 約105ヘクタール | 実弾射撃訓練 |


キャンプ・ハンセンの火災状況=平成27年12月18日(写真提供:琉球新報社)
キャンプ・ハンセンの火災状況=平成27年12月18日
# 2 県道104号線越え実弾砲撃演習
砲座と着弾地の間を通っている県道104号線を封鎖して行われた、いわゆる「104号線越え実弾砲撃演習」は、平成9年3月4日から7日の演習を最後に、事実上廃止された。
県道104号線は、恩納村安富祖から金武町金武までを結ぶ道路であり、全長約8.1キロメートルで、そのうち約3.7キロメートルがキャンプ・ハンセン内に位置する。
同演習については、これまで地元の金武町をはじめ、多くの県民からその危険性が指摘され、県としても知事訪米等、機会あるごとに演習中止の要請を行ってきた。
実施される実弾射撃演習のうち、155ミリ榴弾砲を使用する砲撃演習は、通常、金武町中川集落近くのガンボジション(GP301、302、303)に砲座を設定し、約4キロメートル離れた金武岳、ブート岳等恩納連山を着弾地として行われた。
同演習で使用される155ミリ榴弾砲の最大射程距離は30キロメートルで、キャンプ・ハンセンの訓練区域の規模(東西約13キロメートル、南北約4.2キロメートル)をはるかに上回っており、非常に危険であった。訓練の際に着弾地で生じる爆発音や地響きは凄まじいものがあり、着弾地付近の住宅や学校等の民間地域では訓練の度に静かな生活が脅かされた。また、これまで砲弾破片落下事故等が度々発生
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第3章 基地から派生する諸問題
するなど、付近住民は常に事故発生の危険にさらされていた。さらに、度重なる実弾演習により、着弾地は広範囲にわたって緑が失われ、沿岸海域の赤土汚染の原因ともなっていた。
こうした状況のもと、平成8年12月の「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」の最終報告で、平成9年度中に同訓練を本土へ移転することが合意され、平成9年6月には、本土での訓練計画が日米合同委員会で合意されたため、沖縄での演習は事実上廃止された。
沖縄に駐留する第3海兵師団第12海兵連隊による実弾砲撃演習は、現在、矢臼別演習場(北海道)、王城寺原演習場(宮城県)、東富士演習場(静岡県)、北富士演習場(山梨県)、日出生台演習場(大分県)の5箇所の演習場で実施されている。
### 3 航空機事故
復帰後の航空機事故は、平成29年12月末現在、墜落47件、部品等落下68件、不時着541件、着陸失敗19件、移動中損壊3件、接触3件、火炎噴射1件、低空飛行2件、爆弾投下失敗3件、その他51件の計738件発生している。
墜落事故は、平成25年5月に嘉手納飛行場所属のF-15戦闘機が沖縄本島の東約70マイルの海上で墜落した事故、平成25年8月に嘉手納飛行場所属のHH-60Gヘリコプターがキャンプ・ハンセン内に墜落し乗員1名が死亡した事故、平成28年9月に海兵隊岩国基地所属のAV-8攻撃機が沖縄の東方約100マイルの海上に墜落した事故、平成28年12月に普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが名護市安部海岸に墜落した事故等がある。
部品等落下事故は、平成26年3月に嘉手納飛行場所属のF-15戦闘機が、沖縄本島の北西80マイルの海上で操縦席カバー(重さ113から163キログラム)を落下させた事故、平成27年1月に普天間基地所属のAH-1Wヘリコプターが、出砂島射爆撃場水域でミサイルポッド等(合計約208キログラム)を落下させた事故、平成29年12月に普天間飛行場所属のCH-53Eヘリコプターが、右側の窓(重さ約7.7キログラム)を普天間第二小学校の校庭に落下させた事故等がある。
その他事故は、平成27年8月に米陸軍第160特殊作戦航空連隊所属のMH-60ヘリコプターが、沖縄本島の東約32キロメートルで米海軍艦船レッド・クラウドへの着艦に失敗した事故、平成29年10月に普天間飛行場所属のCH-53Eヘリコプターが飛行中に火災を起こし、東村高江の牧草地に不時着、炎上した事故等がある。
### 4 沖縄国際大学への米海兵隊CH-53Dヘリコプターの墜落事故
平成16年8月13日午後2時15分頃、米海兵隊所属のCH-53Dヘリコプターが、宜野湾市の沖縄国際大学の構内に墜落する事故が発生した。
同事故は、米海兵隊第31海兵遠征隊所属のCH-53Dヘリコプター(乗員3名)が、沖縄国際大学の市道に隣接した本館建物に接触し、墜落、炎上した結果、当該建物の一部や周辺の樹木等が炎上又は破損したほか、近隣の住宅等にも部品が屋内を貫通し落下する等、多大な被害を与えた。
事故による人身被害は、負傷した乗員3名のうち1名は重体とされており、民間人への被害はなかったものの、一歩間違えば甚大な被害を招きかねない深刻な事態であった。
県は、事故当日の8月13日、南米に出張中の稲嶺知事に代わり牧野副知事が、米軍をはじめ日米両政府に対し、事故原因の徹底究明、普天間基地所属の全機種の改めての点検の実施等を要請した。
また、南米での出張日程を中止し急遽帰国した稲嶺知事が、同月19日に、内閣官房長官、沖縄及び北方対策担当大臣及び駐日米国大使に対し、同25日には、小泉総理大臣、川口外務大臣、石破防衛庁長官、ワスコー在日米軍司令官に対して、13日に要請した内容に加え、以下を要請した。

黒くこげた校舎の壁=平成16年8月17日
(写真提供:琉球新報社)
○ 県警の捜査、民間地での規制、住民への対応等が円滑に実施できるような日米間の協力体制及び日米地位協定の抜本的見直しをすること。
○ 事故現場及び周辺における県と合同による環境調査及び米側による汚染対策を実施すること。
○ 事故により被害を被った沖縄国際大学、周辺住民等に対する完全かつ早急な補償を実施すること。
○ 海兵隊を含む兵力の削減、訓練の分散・移転等の負担軽減を具体化すること。
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第3章 基地から派生する諸問題

事故により黒く焦げた木と燃えた機体=平成16年8月21日
(写真提供:琉球新報社)

クレーンで運ばれる機体=平成16年8月16日
(写真提供:琉球新報社)
平成17年2月17日、日米合同委員会事故分科委員会の取りまとめた米軍ヘリコプター墜落事故に関する報告書が日米合同委員会で承認された。
# 〈報告書の概要〉
(1)事故原因は、操縦操作を後部ローターに伝える機構の一部に、ボルトを固定するためのコッター・ピン(くさび)が正しく装着されていなかったことによるもの。
(2)事故分科委員会は、米軍の調査結果を妥当なものと判断
(3)事故分科委員会は、整備マニュアルの改定の指示等、米海兵隊により既にとられた措置に加え、再発防止策として、「マニュアル上の整備・検査手順に従うことを徹底」、「シフト交替が完全・正確に行われることを確実にするため、所要の措置を講ずること」及び「これらの取組状況を、適時適切に合同委員会へ報告すること」並びに「場周経路を再検討し、更なる可能な安全対策についての検討を行う。その結果は、適時適切に合同委員会へ報告される。」等を勧告。
事故分科委員会からの勧告を受け、日米両政府は、平成17年4月15日に「事故分科委員会報告書勧告に関する現地調整会議」の第1回会合を開催した。その後、計5回の会合を経て、平成19年8月10日に「普天間飛行場に係る場周経路の再検討及び更なる可能な安全対策についての検討に関する報告書」が日米合同委員会で承認され、防衛施設庁(当時)から発表された。
# 〈報告書の概要〉
(1)場周経路の再検討について
現状を技術的に分析・検証したところ、現在の設定高度・飛行範囲から、ヘリは緊急の際にも「オート・ローテーション」*1によって、飛行場内に帰還を図ることが可能なことを確認。
(2)更なる可能な安全対策について
周辺の地域特性や飛行の実施状況等に関する検証・分析を踏まえ、次の4つの項目について
*1:オート・ローテーションとは、空中で動力を喪失しても、回転翼の揚力で安全に着陸できるという特性のこと。
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第3章 基地から派生する諸問題
提示した。
ア 飛行経路に係る安全の向上
(ア) 市街地上空の通過が短い北東向き出発経路の優先使用
(イ) 南東側の出発・進入における市街地直上の飛行の局限
(ウ) 北側場周経路近傍物件への航空障害灯の設置
イ 新規システムの導入・活用
(ア) 管制情報処理システムの導入による管制空域内の飛行安全の強化
(イ) フライト・シミュレーターによる飛行要員の技量の維持・向上
ウ 航空保安施設等の改善
(ア) 飛行場灯火システムの機能向上
(イ) クリヤー・ゾーンの拡充
エ 要員への安全指導の強化・徹底
## 5 名護市安部沿岸でのMV-22オスプレイの墜落事故
平成28年12月13日21時30分頃、名護市安部沿岸に海兵隊普天間基地所属のMV-22オスプレイが墜落し、搭乗員5名のうち2名が負傷し、機体が大破したが米軍や政府は同事故を墜落ではなく不時着水と発表した。
事故後、米軍及び防衛省は、MV-22オスプレイが沖縄東方の海上(訓練空域)で米空中給油機KC-130からの空中給油訓練を実施中、プロペラが給油ホースと接触し、オスプレイのブレードが損傷したため、搭乗員はキャンプ・シュワブを目指し海岸沿いを飛行したが、安全な飛行が困難であることを認識し、浅瀬に不時着水したと説明した。
県は、県民が配備に強く反対してきたオスプレイが名護市安部集落からも近い場所でこのような事故を起こしたことを重く受け止め、事故発生翌日の14日、翁長知事が外務省特命全権大使(沖縄担当)及び沖縄防衛局長に対し、安慶田副知事が第3海兵遠征軍司令官に対し、オスプレイの直ちの飛行中止と配備撤回を強く求めた。
また、15日には知事が上京し、内閣総理大臣、内閣官房長官、外務大臣及び防衛大臣等に対し、同様の抗議を行った。
沖縄県などの抗議にもかかわらず、12月19日にはオスプレイの飛行が再開されるなど、米軍機が事故を起こした後に、十分な説明がされないまま事故を起こした同機種の飛行及び訓練が再開されることが繰り返されていることから、平成29年2月に県は、県民の安全・安心を確保し、懸念や不安を払拭できるよう、政府、米軍及び沖縄県を構成員とする(仮称)米軍関係事件・事故対策協議会を設置することを政府に要請した。

海岸に墜落した普天間飛行場所属のオスプレイ=平成28年12月14日(写真提供:琉球新報社)

リーフに打ち上げられたオスプレイ尾翼部分の解体作業をする米軍関係者=平成28年12月16日(写真提供:沖縄タイムス社)
事故から約9か月後の平成29年9月11日、名護市沖におけるMV-22オスプレイの不時着水に関する米軍の事故調査報告書が公表された。
### 〈報告書の概要〉
#### 1 調査結果
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第3章 基地から派生する諸問題
米海兵隊普天間飛行場所属のMV-22オスプレイは通常の訓練任務中、その右のプロペラがMC-130J空中給油機のドローグ(給油口)と接触し、その後制御された動力飛行により意図的に着水を行ったと結論付けた。機体の不具合又は整備不良が本件事故の要因となる兆候はなかった。
# 2 発生日時
平成28年12月13日(火)21時29分頃
# 3 着水場所
沖縄県の東海岸沖合(国頭郡東村の南東2海里)
# 4 状況
1. (1) MV-22オスプレイが所属する飛行隊及び搭乗員は、当日の飛行リスクを「低」と評価しており、パイロットと搭乗員に事故につながる疲労やストレスの兆候は見られなかった。
2. (2) MV-22オスプレイはMC-130空中給油機と高度約460メートルから550メートルで空中給油訓練を開始した。ドローグへの接続が何度か不調に終わった後、21時9分頃、残燃料についての機体の警告を受け、普天間飛行場に方向転換し、飛行場に向かう間も空中給油を試みることとした。
3. (3) 21時18分頃、ドローグへの接触を試みた際、MV-22オスプレイのパイロットが出力を上げすぎたため、MC-130空中給油機との正常な距離を保つことができず、ドローグがオスプレイの右のプロペラと接触した。
4. (4) MV-22オスプレイのパイロットは沖縄本島に近づいた際、安全な飛行を継続することが困難であると認識し、21時29分頃、着水体制をとり、制御された緊急着水を行った。
# 5 被害状況
機体は全損。日本の民間人及び財産への被害はなし。
## 6 普天間飛行場所属ヘリコプターによる相次ぐ事故
平成28年から29年にかけて、普天間飛行場所属ヘリコプターによる事故が相次いだ。
県内においては、平成28年12月13日には普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが名護市安部沿岸で墜落したほか、平成29年に入り、AH-1Zヘリコプターが1月20日に伊計島に不時着、CH-53Eヘリコプターが6月1日に久米島空港に緊急着陸、MV-22オスプレイが6月6日に伊江島補助飛行場に、9月29日に新石垣空港に緊急着陸した。
県外においても、MV-22オスプレイが8月5日にオーストラリア東海岸沖で墜落、6月10日に奄美空港で、8月29日に大分空港で緊急着陸した。
また、10月11日にはCH-53Eヘリコプターが東村高江の牧草地に不時着、炎上する事故を起こしたが、この事故では、米軍から危険物に関する情報提供が適切に行われなかったほか、環境汚染の状況を確認するため県が立入調査を求めたにもかかわらず速やかな立入りが認められず、県の調査前に米軍が機体の撤去及び土壌の搬出を行ったため、十分な調査が実施できないなど、「日本国内における合衆国軍隊の使用する施設・区域外での合衆国軍用航空機事故に関するガイドライン」の課題も明らかとなった。

牧草地で大破し、炎上する米軍ヘリコプター
=平成29年12月11日
(写真提供:西鈴勇氏)

民衆そばの牧草地へ不時着、炎上した普天間飛行場所属CH-53ヘリコプター
=平成29年10月12日(写真提供:琉球新報社)
さらに、12月13日にはCH-53Eヘリコプターが飛行中に宜野湾市の普天間第二小学校の校庭に右側の窓(重さ約7.7キログラム)を落下させる事故を起こしたことから、県は頻発する事故を受け、全航空機の緊急総点検の実施とその間の米軍機の飛行中止、実効性のある再発防止措置の実施、学校、病院
*1:平成29年12月7日、宜野湾市の緑ヶ丘保育園の屋根で落下物と思われる米軍のCH-53に使用される部品が発見された事案については、米軍は、同部品が米軍機に使用される部品であると認めているが、航空機からの落下物であることを否定しており、県警が捜査中である。
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第3章 基地から派生する諸問題
等の上空を飛ばないなどの場周経路の徹底、普天間飛行場の5年以内運用停止の早急な実現、普天間飛行場所属の航空機の県外、国外への長期にわたるローテーション配備の実施などを日本政府に強く求めた。
# 7 パラシュート降下訓練に伴う事故
読谷補助飛行場でも実施されていたパラシュート降下訓練では、民間地域への降下事故が度重なって発生したことから、地域住民の反発を招き、住民と米兵との間で対立が続いた経緯がある。
読谷補助飛行場にはフェンスがなく、住民が自由に出入りできるため、米軍が降下訓練を実施する場合は、前日までに那覇防衛施設局を通じて県や読谷村に通知があり、実施当日は、県警が同飛行場の周辺を警備して立入りを制限していた。
これまでに、読谷補助飛行場では33件の事故が発生したが、特に昭和25年の燃料タンク落下による少女圧死、昭和40年のトレーラー落下による少女圧死等悲惨な事故が発生した。その後も、提供施設外の農耕地や民家等に降下する事故が起きるなど、地域の住民生活に不安を与えていたことから、県及び地元の読谷村では、読谷補助飛行場におけるパラシュート降下訓練の廃止と同施設の返還を繰り返し要請してきた。
その結果、平成8年12月2日の「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」の最終報告で、パラシュート降下訓練が伊江島補助飛行場へ移転されることが合意され、平成11年10月21日の日米合同委員会合意により、読谷補助飛行場におけるパラシュート降下訓練が伊江島補助飛行場に移転されたが、伊江島補助飛行場への訓練移転後、米軍は県や関係自治体の反対にもかかわらず伊江島補助飛行場以外に、嘉手納飛行場、キャンプ・シュワブ、津堅島訓練場水域においてパラシュート降下訓練を実施している。
パラシュート降下訓練に伴う事故は、平成10年8月にキャンプ・シュワブで空軍兵がパラシュート降下訓練中に死亡した事故や、平成26年4月に伊江島で水が入ったドラム缶4本を1つにした降下物資がフェンス外に降下する事故など、復帰後合計54件発生しており、提供施設・区域外への降下が28件、目的地外(フェンス外)への降下が18件、物資、パラシュート資材等落下が6件、死亡事故が1件、未開傘物資落下が1件となっている。
施設別では伊江島補助飛行場が28件、読谷補助飛行場が24件、津堅島訓練場水域が1件、キャンプ・シュワブが1件となっている。
県は、事故が発生する度に、日米両政府に対し、事故原因の究明及び訓練の安全管理に万全を期すこと等を要請している。
# 8 被弾事故
米軍基地から派生する被弾事故は、復帰後28件発生しており、施設別にはキャンプ・ハンセンが12件と最も多く、次いでキャンプ・シュワブが8件、伊江島補助飛行場が4件と続いている。
キャンプ・シュワブに関連する被弾事故は、射程距離の長い重機関銃によるものが多く、昭和53年12月発生の名護市許田区の民家、畑、道路等への被弾事故をはじめ、昭和59年5月の名護市許田におけるトラックへの被弾事故、昭和62年10月の恩納村の国道58号を走行中のタクシーへの被弾事故、平成14年7月の名護市敦久田区のパイン畑への被弾事故があり、射程距離より小さい演習場について、訓練の在り方も含め疑問が持たれている。県は、平成14年7月の被弾事故を受け、キャンプ・シュワブ内のレンジ10におけるM2重機関銃の実弾射撃演習の廃止を要請したが、米軍は、射角制御装置の設置により安全対策が施されたとして、原因究明がなされないまま、平成15年2月21日に同訓練を再開した。
また、平成20年12月13日には金武町伊芸区内民家に駐車中の乗用車で、銃弾が発見された。県警の鑑定では米軍が使用する「M33ボール・50口径・普通弾」の弾芯と同種のものとされたが、海兵隊は「海兵隊の最近の訓練とは直接的な関連がない」としている。
さらに、平成29年4月6日及び13日にキャンプ・ハンセン内の安富祖ダム建設現場で弾丸が発見され、その後の米軍の調査で、この弾丸が4月3日から5日の間にキャンプ・ハンセンでの訓練で使用された長距離射撃用の7.62ミリ弾であることが確認された。
事故が発覚した翌日の4月14日より米側は関連性が疑われる射場を一時閉鎖し調査を行い、その後、予防策をとったとして11月13日に射場の使用を再開したが、原因や事故が発生した射場は明らかにされていない。
# 9 オスプレイ配備問題
平成23年6月に、沖縄防衛局から、口頭にて、MV-22オスプレイは、2012年の遅くから第3海兵機動展開部隊のCH-46ヘリコプターと代替することになるであろうとの情報提供があった。
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第3章 基地から派生する諸問題
MV-22オスプレイは、過去の開発段階において度重なる死亡事故を起こしていること等により、県民が不安を抱いていたことから、沖縄県と宜野湾市は連名で、同機の普天間飛行場への配備や具体的な運用上の問題等についての質問文書を防衛省へ提出し、速やかな回答と説明を求めてきた。
また、MV-22オスプレイは、平成24年4月のモロッコや同年6月に米国フロリダ州においても墜落事故を起こしたことから、県としては、事故原因が究明され、安全性が証明され、県民の不安が払拭されない限り、配備に反対してきた。
その後も、機会あるごとに日米両政府に対して配備の見直し等について要請を行い、平成24年9月9日には MV-22オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会も開催された。
一方、同月19日には、日米合同委員会において、MV-22オスプレイを飛行運用する際の進入及び出発経路は可能な限り学校や病院を含む人口密集地域上空を避けることなどの合意がなされ、政府は同日付けの文書で、MV-22オスプレイの安全性は十分に確認されたとし、同年10月1日に6機のMV-22オスプレイは普天間飛行場に飛来し、同月6日までに計12機は普天間飛行場への移動を完了した。
平成24年の10月から11月末にかけて、県は基地所在市町村と連携し、MV-22オスプレイの飛行実態や運用の調査を行ったところ、合意事項から外れると思われる運用事例が数多く認められたことから、平成24年12月、同機の運用や騒音の実態等について、政府において説明、公表することを求めるとともに、配備計画の見直しと分散配置の実施など、政府に求めた。
平成25年8月3日に2個目の飛行隊の2機が普天間飛行場に飛来し、同年9月25日までに計24機が配備された。
普天間飛行場に配備されたMV-22オスプレイは、平成28年12月に名護市安部沿岸に、平成29年8月にはオーストラリア東海岸沖で墜落事故を起こした。
また、平成28年12月には普天間飛行場で胴体着陸を行ったほか、平成29年6月には伊江島補助飛行場、奄美空港で、8月には大分空港で、さらに9月には新石垣空港で緊急着陸した。
政府は、沖縄への配備に際し、MV-22オスプレイは、事故率が1.93と、他の航空機に比べて安全な機体であると説明していた。ところが、平成29年9月末時点の事故率は3.24と、当初の約1.7倍に上昇しており、県民の不安は払拭されていない。
県としては、オスプレイの配備に反対であり、オスプレイの配備撤回を求めるとともに、オスプレイの訓練移転や県外配備の早期実施など、実効性ある負担軽減措置を講ずるよう政府に求めている。

MV-22が普天間飛行場へ移動=平成24年10月1日
(写真提供:琉球新報社)
# 〈経過〉
- 平成23年6月6日 沖縄防衛局より「地元へのお知らせ」
- 6月24日 沖縄県、宜野湾市の質問文書を提出
- 平成24年4月11日 モロッコで海兵隊MV-22オスプレイが墜落事故
- 6月13日 防衛省から環境レビューの説明
フロリダ州で空軍CV-22オスプレイが墜落事故
- 6月17日 宜野湾市市民大会開催
- 6月19日 知事、宜野湾市長が外務、防衛大臣及び民主党幹事長へ要請
- 6月23日 全戦没者追悼式(野田首相に配備中止申入れ)
- 6月29日 接受国通報
- 7月1日 森本防衛大臣に要請
- 7月10日 渉外知事会 緊急要請
- 7月12日 軍転協 緊急要請
- 7月19日 全国知事会 緊急決議
- 7月22日 知事公室長 訪米要請(~25日)
- 7月23日 岩国飛行場へ陸揚げ
- 8月17日 環境レビューに関する質問
- 8月29日 森本防衛大臣来県(モロッコ事故分析評価報告の説明)
- 9月9日 オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会
- 9月11日 森本防衛大臣来県(フロリダ事故分析評価報告の説明)
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第3章 基地から派生する諸問題
9月19日 日米合同委員会合意、政府による“安全性確認”
9月21日 岩国での試験飛行開始
9月24日 森本防衛大臣、玄葉外務大臣に配備中止要請
9月25日 藤村官房長官に配備中止要請
9月28日 外務省沖縄担当大使、沖縄防衛局長への抗議
10月1日 6機のMV-22オスプレイが普天間飛行場へ移動
10月2日 3機のMV-22オスプレイが普天間飛行場へ移動
10月4日 県内での飛行を開始
10月6日 3機のMV-22が普天間飛行場へ移動
10月9日 知事、野田首相に配備中止要請
10月11日 MV-22オスプレイ運用に伴う環境配慮要請
10月16日 軍艦協 県外要請
10月22日 知事訪米 国務長官及び国防長官への要請書
12月6日 米軍が完全運用能力を獲得と発表
12月7日 全国知事会会長 声明文発表
12月25日 オスプレイの運用や騒音実態等の調査、公表を外務省・防衛省に対して要請
平成25年1月16日 小野寺防衛大臣の要請
1月27日 オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会実行委員会による東京行動(「建白書」を安倍首相らへ手交)(~28日)
2月2日 安倍総理大臣来県、知事面談
2月16日 岸田外務大臣に要請
4月30日 MV-22オスプレイの2個目の飛行隊の配備に係る米側から政府への説明
6月12日 軍艦協緊急要請(県外)
7月1日 MV-22オスプレイの2個目の飛行隊の配備について、防衛省公表
7月8日 安倍首相、菅内閣官房長官、岸田外務大臣、小野寺防衛大臣にオスプレイの配備計画の見直し等について要請(~9日)
7月30日 岩国飛行場へ陸揚げ
8月3日 2機のMV-22オスプレイが普天間飛行場へ移動
8月12日 9機のMV-22オスプレイが普天間飛行場へ移動
8月27日 ネバダ州で訓練中にハードランディングし、機体が修復できないほど損傷
9月25日 1機のMV-22オスプレイが普天間飛行場へ移動
平成26年5月19日 ノースカロライナ州で飛行訓練中に海兵隊員が落下し死亡
10月1日 ペルシャ湾で発艦した際に一時出力を失い、脱出し海に飛び込んだ乗組員2名のうち1名が行方不明となり、後に死亡が確認
平成27年5月17日 ハワイ州でハードランディングし、乗組員2名が死亡
平成28年12月13日 普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが、名護市安部沿岸に墜落
12月13日 普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが、電気系統の故障により着陸装置(脚部)を機体から出すことができないまま普天間飛行場に着陸
平成29年6月6日 普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが、警告灯が点灯したため、伊江島補助飛行場に緊急着陸
8月5日 普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが、オーストラリア北東部ショールウォーター湾で、揚陸艦に着艦する際、航空甲板にぶつかり、水中に墜落
9月28日 シリアで支援任務中、着陸時に墜落
9月29日 普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが、警告灯が点灯したため新石垣空港に緊急着陸
## 10 嘉手納飛行場における諸問題(旧海軍駐機場の使用、パラシュート降下訓練)
嘉手納飛行場を巡っては、旧海軍駐機場の使用やパラシュート降下訓練の実施等、基地負担の軽減を目的としたSACO最終報告の趣旨に明らかに反する運用が行われている。
旧海軍駐機場については、SACO最終報告に基づき移転が合意され、平成29年1月に新たな駐機場への移転が実現したが、同年2月にはKC-135空中給油機が、5月にはU-2偵察機が旧海軍駐機場を使用するなど、SACO最終報告における騒音軽減イニシアティブの趣旨がないがしろにされる運用が行われた。
また、パラシュート降下訓練については、SACO最終報告に基づき、平成11年10月に日米合同委員
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第3章 基地から派生する諸問題
会において伊江島補助飛行場への移転が合意されたが、その後、米側は伊江島については天候面での悪条件等訓練実施に対する制約が多いことから、訓練所用を満たさない米軍兵士が多数生じているとして、嘉手納飛行場での訓練実施を求め、平成19年1月25日に「例外的な場合」に限り嘉手納飛行場を使用することが同委員会で確認された。

嘉手納基地で夜間にパラシュート降下する米兵
=平成29年5月10日 (写真提供:沖縄タイムス社)
その結果、SACO最終報告以降嘉手納飛行場では平成19年に2回、平成23年に2回の訓練が実施され、平成29年には4月と5月に立て続けに訓練が実施され、結果的に悪天候により実施はされなかったが6月にも実施が予定されるなど訓練の常態化が懸念された。
こうしたことから平成29年7月7日、県及び嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(沖縄市、嘉手納町、北谷町)は合同で防衛省、外務省に対し、日米安全保障協議委員会において、米国側と嘉手納飛行場の旧海軍駐機場における航空機の使用を禁止すること、嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練を実施しないことについて、地元の要望を踏まえて協議を行うよう求めた。
その後、外務大臣、防衛大臣は8月17日に開催された日米安全保障協議委員会においてこの問題に言及したとされるが、9月21日に米軍は再び嘉手納飛行場でのパラシュート降下訓練を強行した。
## 11 ヘリコプター着陸帯使用問題
北部訓練場については、平成8年12月のSACO最終報告において、7箇所のヘリコプター着陸帯を返還される区域から残余の部分に移設すること等を条件に、北部訓練場の過半(約4,000ヘクタール)の返還が合意された。
これを受け、平成11年4月に、7箇所のヘリコプター着陸帯を移設等の後、過半を返還すること、平成18年2月には、ヘリコプター着陸帯を7箇所から6箇所に、造成規模を直径75メートルから45メートルに変更することが日米合同委員会で合意された。
移設場所については、平成14年11月から平成15年10月にかけて実施された継続環境調査の結果を踏まえ、日本政府と米軍で決定された。
その後、平成25年3月には、N-4.1ヘリコプター着陸帯が、平成26年7月には、N-4.2ヘリコプター着陸帯が完成し、平成27年1月に、米側へ提供することが日米合同委員会で合意された。
また、平成28年7月には、N-1、G、H地区に関連した工事が着手され、同地区の4箇所のヘリコプター着陸帯が完成し、先行提供したN-4地区の2箇所のヘリコプター着陸帯を含め、6箇所の着陸帯が完成した。
これを受け、同年12月21日に、N-1、G、H地区の4箇所のヘリコプター着陸帯を米側へ提供するとともに、同年12月22日に北部訓練場の過半が返還された。
移設された着陸帯の使用開始以降、北部訓練場に近い高江区等の航空機騒音が増加傾向にあり、米軍機の飛行に伴う航空機騒音が夜間を含め度々確認されており、住民からの苦情も増加傾向にあることから、県は、住宅地に近いN-4地区、H地区のヘリコプター着陸帯については、使用を中止するよう政府や米軍に対して求めている。
また、キャンプ・ハンセンにある着陸帯LZファルコンは、直近の民家から約350メートルの位置にあり、同着陸帯においてオスプレイがつり下げ訓練を実施する際、物をつり下げた状態での民間地の上空における飛行が確認されている。さらに、平成29年3月には、同着陸帯においてUH-1Yヘリコプターが、つり下げ訓練を実施した際、つり下げた物資を落下させる事故が発生している。
県としては、住宅地上空での飛行訓練の中止、住宅地域に隣接する着陸帯の使用中止、ダム上空での飛行訓練中止等を含め、米軍演習のあり方を見直し、事故の原因究明及び安全管理の徹底など、事故防止に向けて実効性のある措置を実施するよう、軍転協とも連携し、政府や米軍に求めている。
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第3章 基地から派生する諸問題
# 第4節 米軍人等の公務外の事件・事故
# 1 最近の主な事件・事故
(1) 平成7年9月4日、沖縄本島北部において、在沖米海兵隊員3名が女子小学生を暴行する事件が発生した。容疑者は9月29日に起訴され逮捕されたが、この事件を契機に米軍基地の整理縮小や日米地位協定の見直し等を求める復帰後最大規模の県民総決起大会が10月21日に開催され、85,000人(県警調べ58,000人)の県民が参加した。
この事件を契機に、平成7年10月25日の日米合同委員会において、「刑事裁判手続に関する日米合同委員会合意」として、次のとおり承認された。
1. ① 合衆国は、殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合に日本国が行うことがある被疑者の起訴前の拘禁の移転についてのいかなる要請に対しても好意的考慮を払う。合衆国は、日本国が考慮されるべきと信ずるその他の特定の場合について同国が合同委員会において提示することがある特別の見解を十分に考慮する。
2. ② 日本国は、同国が①にいう特定の場合に重大な関心を有するときは、拘禁の移転についての要請を合同委員会において提起する。
(2) 平成10年10月7日、北中城村において、女子高校生が酒気帯びの在沖米海兵隊員が運転する車にひき逃げされ、死亡する事故が発生した。
被疑者の米兵は、10月13日に起訴された後、日本側に身柄が引き渡されたが、起訴前の身柄の引渡しが実現しなかったことから、県は、平成7年10月25日の「刑事裁判手続に関する日米合同委員会合意」による日米地位協定の運用の改善では不十分であるとして、日本国が裁判権を行使すべき合衆国の構成員又は軍属たる被疑者については、どのような場合でも日本側が拘禁できるように、日米地位協定第17条の見直しを日米両政府に対し要請した。
(3) 平成13年6月29日、北谷町美浜において、在沖米空軍兵士による婦女暴行事件が発生した。沖縄県警察本部が7月2日に逮捕状の発付を受け、外務省を通して身柄の引渡しを米国政府に要請したが、身柄の引渡しに5日間も期間を要したため、県は、起訴前の被疑者の身柄の引渡しについては、日米地位協定の運用の改善では限界があるとし、第17条を含めた日米地位協定の抜本的な見直しを日米両政府に対し要請した。
(4) 平成14年11月2日、沖縄本島内において、在沖米海兵隊少佐による強姦未遂事件が発生した。沖縄県警察本部が12月3日、逮捕状の発付を受け、外務省を通して身柄の引渡しを米国政府に要請したが、12月5日に開催された日米合同委員会において、米国政府は身柄の引渡しを拒否した。県は、今回の被疑者の起訴前の拘禁移転に関する日米合同委員会での話し合いの内容については、県民の前に明らかにすべきであると考え、12月5日の日米合同委員会の議事録の公表を日本政府に対し要請したが、公表できないとの回答がなされた。
(5) 平成15年5月25日、沖縄本島北部において、在沖海兵隊員による強姦致傷事件が発生した。沖縄県警察本部が6月16日、逮捕状の発付を受け、外務省を通して身柄の引渡しを要請したところ、6月18日に開催された日米合同委員会において、米側より被疑者の起訴前の拘禁移転について要請に応じる旨の回答があり、沖縄県警察本部は、同日中に身柄の引渡しを受け被疑者の米兵を逮捕した。
(6) 平成17年7月3日、沖縄市において、在沖米空軍兵による女子小学生に対する強制わいせつ事件が発生した。この事件では、沖縄県警が被疑者の空軍兵を逮捕、身柄を確保していたことから、身柄の引渡しは問題とはならなかった。この後、米空軍嘉手納基地では、7月8日から21日までの間、夜間外出禁止措置がとられ、また、7月22日から、空軍において海兵隊と同様の「リバティー・カード制度」が導入された。
(7) 平成20年2月10日、北谷町において、在沖海兵隊員による未成年者に対する暴行被疑事件が発生し
*1:リバティ・カード制度とは、一定階級以下の軍人に対して(基本的には若年兵が対象となっている)、特定の色のカードが発行され、同カード保持者については、事件・事故が多発する深夜の時間帯の外出が規制される制度。海兵隊、海軍、空軍、陸軍において、類似の制度が実施されている。
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第3章 基地から派生する諸問題
た。2月11日に沖縄県警が被疑者を逮捕し、身柄を拘束した。その後、被害者が告訴を取り下げ、2月29日に被疑者は釈放された。県は、2月22日に米軍人等に対する研修プログラムの見直しや日米地位協定の見直しなどを内容とする7つの項目の具体的な犯罪防止策を取りまとめ、3月4日に日米再政府に対し要請するとともに、3月7日のワーキング・チーム会合で県の考え方を説明し、これらの考え方を取り入れるなどにより、犯罪再発防止に万全の対策を講じるよう求めた。
(8) 平成22年8月4日、那覇市において、在沖米海兵隊員による強制わいせつ致傷事件が発生した。この事件では、沖縄県警が被疑者の海兵隊員を逮捕、身柄を確保していたことから、身柄の引渡しは問題とはならなかった。逮捕された海兵隊員は、岩国を拠点とする部隊に所属していたが、米国本国の次の勤務先に行く途中に休暇で沖縄に滞在していたものであった。
(9) 平成23年1月12日、沖縄市において、在沖米空軍軍属による交通死亡事故が発生した。那覇地検沖縄支部は同軍属を公務中を理由に不起訴処分としたが、遺族は不起訴処分を不服として、那覇検察審査会に審査を申立て、同審査会は、起訴相当と議決した。この事件を契機に、米軍属に対する裁判権の行使に関して運用の改善がなされ、同軍属は日本側で裁判を受けることになった。
平成23年11月23日の日米合同委員会において、「日米地位協定における軍属に対する裁判権の行使に関する運用についての新たな枠組の合意」として次のとおり承認された。
1. ① 米側は、公務中に犯罪を犯した軍属を刑事訴追するか否かを決定し、日本側に通告する。
2. ② 米側が当該軍属を刑事訴追しない場合、日本政府は、その通告から30日以内に、米国政府に対し、日本側による裁判権の行使に同意を与えるよう要請することができる。
③ 米国政府は
(ア) 犯罪が、死亡、生命を脅かす傷害又は永続的な障害を引き起こした場合には、当該要請に好意的考慮を払う。
(イ) それ以外の犯罪の場合には、当該要請に関して日本政府から提示された特別な見解を十分に考慮する。
④ この枠組みは、今後の事件(ただし、2011年1月12日の沖縄市での交通死亡事故を含む)に適用される。
(10) 平成24年8月18日、那覇市において、在沖米海兵隊員による強制わいせつ致傷事件が発生した。この事件では、沖縄県警が被疑者の海兵隊員を逮捕、身柄を確保していたことから、身柄の引渡しは問題とはならなかった。この後、在沖米海兵隊は、一部の部隊に対し、基地外での振る舞い等についてのセミナーを実施した。
(11) 平成24年10月16日、沖縄本島中部において、米国テキサス州フォートワース海軍航空基地所属の海軍兵2名による集団強姦致傷事件が発生した。この事件では、沖縄県警が被疑者の海軍兵を逮捕、身柄を確保していたことから、身柄の引渡しは問題とはならなかった。
この事件を受け、同年10月19日に日本に駐留又は出張などで一時的に滞在している全ての米国軍人を対象に、午後11時から午前5時までの外出制限が発表された。
(12) 平成24年11月2日、読谷村において、米空軍兵による住居侵入事件が発生した。この事件では、被疑者の空軍兵が負傷し、海軍病院に搬送されたため、身柄は米軍手中のまま、捜査が進められた。
米軍人による相次ぐ事件を受け、在日米軍は、翌年2月13日、在日米軍における勤務時間外行動の新たな指針を発表した。
(13) 平成28年3月13日、那覇市において、キャンプ・シュワブ所属の海軍兵による準強姦事件が発生した。この後、在沖米軍は3月17日までに牧港補給地区(キャンプ・キンザー)以南の地域での外泊を禁止する措置を取った。
(14) 平成28年4月28日、うるま市において、元海兵隊員の米軍軍属による女性暴行殺人事件が発生した。この事件を受け在沖米軍は、5月27日から6月24日までを「寄り添い哀悼する期間」として基地外での飲酒、祝宴の禁止と、午前0時までの帰宅を指示した。
日本政府は「沖縄県における犯罪抑止に関する対策」をとりまとめ、沖縄・地域安全パトロール隊の創設、警察官100名の増員などの警察力の強化、防犯灯、防犯カメラの整備などを実施した。
(15) 平成29年11月19日、那覇市において、牧港補給地区所属の海兵隊員による飲酒運転死亡事故が発生
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第3章 基地から派生する諸問題
した。事故時、海兵隊員は公務外であったにもかかわらず公用車を運転し事故を起こしていた。この事故を受け、在日米軍は11月20日にレベル3のリバティを指示し、基地内外での飲酒及び酒類の購入及び基地外の自由行動を禁止した。
## 2 ワーキング・チームの発足
県は、これまで米軍人等による公務外での事件・事故が起きる度、綱紀粛正及び再発防止等について強く申し入れてきた。
しかしながら、事件・事故の防止を図るためには、そのような米軍独自の対応を求めるだけではなく、関係者が一体となって取り組む必要があることから、国、県、市町村及び関係団体で構成する「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム」が外務省沖縄事務所を事務局として、平成12年10月10日に発足した。
ワーキング・チームの任務は、①リバティー・プラン*や教育プログラム等、米軍の綱紀粛正策の効果的な実施の協力、支援、②米軍施設、区域外における生活指導巡回の協力、支援、③未成年者への酒類販売禁止及び未成年者の飲酒防止についての協力、支援、④深夜零時以降の飲酒禁止に対する協力、支援等であり、事件・事故の防止に向け、これまで25回にわたり協議や調整を重ねている(平成29年12月末現在)。
協議の結果、米軍は教育プログラムの中で、自主的な身分証明書(IDカード)の提示及び要請があった場合には身分証明書を提示するよう指導すること、ゲートでの泥酔者及び飲酒している未成年者のチェックや風俗営業所等における風営法等の法律の遵守、関係業者が身分証明書の提示を要請することなどが確認されている。
さらに、平成16年の第12回会合において外務省沖縄事務所が提案した沖縄の歴史・文化に関する理解・認識を深め、コミュニティー意識を養うための研修については、平成19年3月に米軍兵士を対象に沖縄の歴史、社会、文化、慣習等の観点から見た沖縄と米国との関係についての講演、「沖縄理解増進セミナー」が初めて実施され、その後、平成29年末までに88回実施されている。
平成22年は、米軍人等による沖縄を題材とした写真展を開催して、沖縄の人、文化、歴史、伝統に触れる機会を持つことを促し、沖縄に関する理解を深めてもらう取組が行われた(当該写真展は平成22年度のみ実施)。
平成24年11月28日には、同年8月以降の米軍人による相次ぐ事件を受け、「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム」特別会議が開かれ、実務者レベルでの話し合いがもたれた。
平成28年の第24回会合において、沖縄県から米軍の研修プログラムの見直しや研修内容の公表を求めた。その後、研修内容について米軍や沖縄県等で調整を行い、沖縄県の意見も反映した「沖縄オリエンテーション概要」という研修資料が作成された。この資料は、在沖縄の四軍全ての新任者研修で使用されており、新しく沖縄へ着任した全ての軍人・軍属とその家族がこの新任者研修を受講している。
平成29年の第25回会合において、「沖縄オリエンテーション概要」については、今後も関係機関の意見を取り入れ、改善を図ることが確認された。
*1:リバティー・プランとは、海兵隊及び海軍兵を対象とした、公務時間外の自由時間における飲酒絡みの事件・事故を未然に防止するための包括的措置で、私有車両の所有に関する制限、兵舎で消費できる酒の種類と量の制限、飲酒絡みの事件の報告・公表、外出時の服装規定などが含まれる。
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第3章 基地から派生する諸問題
## 第5節 米軍による事件・事故等に対する補償制度
本県には、広大で過密な米軍基地が存在し、約47,000名の米軍人等が駐留している(平成23年6月末時点軍人25,843名、軍属1,994名、家族19,463名、合計47,300名)。
そのことに伴って、米軍人等と県民との間に様々なトラブルが生じ、ときには、損害が発生して民事上の責任の法的処理が問題となる。
沖縄防衛局が把握している平成28年度中に発生した基地関係事件・事故(日米地位協定第18条関係)は、公務上・公務外を合わせて120件に達しているが、公務外の事件・事故は大部分が保険や示談で処理されており、その正確な件数は把握できていない。
このような基地関係事件・事故の民事上の請求の処理方法については、日米地位協定及びその関連法令によって規定されている。
### 1 民事請求権について
日米地位協定第18条第1項から第13項において、同協定の運用に関連して生ずる民事上の請求権の処理方法が規定されており、その構成は次のとおりとなっている。
| I 防衛隊*の財産に対する損害 | 第1項関係 |
| --- | --- |
| II 防衛隊以外の国有財産に対する損害 | 第2項関係 |
| III 防衛隊員の公務中の死傷 | 第4項関係 |
| IV 米軍人の公務中の行為による損害 | 第5項関係 |
| V 海事損害 | 第5項関係 |
| VI 米軍人の公務外の行為による損害 | 第6項関係 |
なお、本条については、米軍の公務中及び公務外の行為による損害に関しての規定(第5項及び第6項)が問題となることが多い。
#### (1)米軍人の公務中の行為による私人の損害
ア 公務執行中の合衆国軍隊の構成員若しくは被用者の作為若しくは不作為又は合衆国軍隊が法律上責任を有するその他の作為、不作為若しくは事故で、日本国において日本国政府以外の第三者に損害を与えたものから生ずる請求権(契約による請求権及び6項又は7項の規定の適用を受ける請求権を除く。)は、日本国が第5項(a)から(g)までの規定に従って処理する。(第5項)
合衆国軍隊の被用者には、軍属、直接雇用の日本人労務者はもとより、間接雇用者が含まれる。日本国政府以外の第三者については、在日合衆国軍隊の構成員、軍属及びこれらの者の家族は、第三者に含まれないことが了解されている(合同委員会合意「民事裁判管轄権に関する合意」)。
イ 請求権は、日本が以下の方法で処理する。
(ア)5項(a):請求は、日本国の自衛隊の行動から生ずる請求権に関する日本国の法令に従って、提起し、審査し、かつ、解決し、又は裁判する。
日本国の自衛隊の行動から生ずる請求権に関する日本国の法令については、自衛隊の行動から生ずる請求権の処理に関する特別法はないので、国家賠償法によることとなる。また、同法第4条では、一定の場合は民法によることも定めており、民法の相当条文(第715条、第717条、第718条等)もこれに該当する。
なお、被害者個人の合衆国軍隊側に対する請求権を国内的に実施するための法律として、民事特別法*が制定されている。
- (イ)5項(b):日本国は、前記のいかなる請求をも解決することができるものとし、合意され、又は裁判により決定された額の支払を日本円で行う。
- (ウ)5項(c):前記の支払又は支払を認めない旨の日本国の権限のある裁判所による確定した裁判は、両当事国に対し拘束力を有する最終的のものとする。
- (エ)5項(d):日本国が支払をした各請求は、その明細並びに5項(e)の規定による分担案と
*1:「防衛隊」とは、日本国についてはその自衛隊をいい、合衆国についてはその軍隊をいう(第11項)。
*2:日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う民事特別法。
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第3章 基地から派生する諸問題
第3章 基地から派生する諸問題
ともに、合衆国の当局に通知しなければならない。2か月以内に回答がなかったときは、その分担案は、受諾されたものとみなす。
(オ) 5項 (e) : 5項 (a) から (d) まで及び2項の規定に従い請求を満たすために要した費用は、両当事国が次のとおり分担する。
i 合衆国のみが責任を有する場合
裁定され、合意され、又は裁判により決定された額の25パーセントを日本国が、75パーセントを合衆国が分担する。
ii 日本国及び合衆国が損害について責任を有する場合又は責任が特定できない場合
日本国及び合衆国が均等に分担する。
(カ) 5項 (f) : 合衆国軍隊の構成員又は被用者(日本の国籍のみを有する被用者を除く。)は、その公務の執行から生ずる事項については、日本国においてその者に対して与えられた判決の執行手続に服さない。
## (2) 米軍人の公務外の行為による損害
ア 日本国内における不法の作為又は不作為で公務執行中に行われたものでないものから生ずる合衆国軍隊の構成員又は被用者(日本国民である被用者又は通常日本国に居住する被用者を除く。)に対する請求権は、第6項の(a)から(d)までの規定により処理する。(第6項)
なお、合衆国軍隊の構成員等の公務外の行為は、私人としての行為であるから、このような行為から生ずる請求権の問題は、通常の司法手続によって解決することも可能である。
イ 請求権は、日本が以下の方法で処理する。
(ア) 6項 (a) : 日本国の当局は、当該事件に関するすべての事情(損害を受けた者の行動を含む。)を考慮して、公平かつ公正に請求を審査し、及び請求人に対する補償金を査定し、並びにその事件に関する報告書を作成する。
(イ) 6項 (b) : その報告書は、合衆国の当局に交付するものとし、合衆国の当局は、遅滞なく、慰謝料の支払を申し出るかどうかを決定し、かつ、申し出る場合には、その額を決定する。
(ウ) 6項 (c) : 慰謝料の支払の申出があった場合において、請求人がその請求を完全に満たすものとしてこれを受諾したときは、合衆国の当局は、自ら支払をしなければならず、かつ、その決定及び支払った額を日本国の当局に通知する。
(エ) 6項 (d) : この項の規定は、支払が請求を完全に満たすものとして行なわれたものでない限り、合衆国軍隊の構成員又は被用者に対する訴えを受理する日本国の裁判所の裁判権に影響を及ぼすものではない。
ウ 「慰謝料」の語の英語正文は、「ex gratia」である。この語句は、元来、「恩恵」という意味を表しており、「見舞金」的な性格の補償金を意味している。
この件に関しての日本国政府側の見解は、次のとおりである。
『厳密な意味での慰謝料が、主として精神的な損害について加害者が被害者に対して支払うべき示談金であるのに対して、この協定上の「慰謝料」は、米軍の構成員又は被用者の不法行為で公務外に生じた事件に関わる損害賠償について、米国政府が、本来、その賠償を担う法的義務がないにもかかわらず、米国当局が被害者の請求を満足するために自発的に支払うものである。このような制度が設けられたのも、米軍人等が頻繁に移動することに鑑みて、その請求権の処理を、通常の日本国における司法手続のみに委ねるというのは、現実の被害者の救済が確保されないおそれがあるからである。』
エ 合衆国軍隊の車両の許容されていない使用から生ずる請求権は、合衆国軍隊が法律上責任を有する場合を除くほか、第6項の規定に従って処理する。(第7項)
なお、法律上責任を有する場合は、第5項の規定で処理される。
## (3) 公務中又は公務外の判断
日米地位協定第18条において、合衆国軍隊の構成員等の不法の作為又は不作為が公務執行中か又は公務外かという問題は、被害者側又は両当事国にとって、重大な事項となる。合衆国軍隊の構成員等の不法の作為又は不作為が公務執行中にされたものであるかどうか、また、合衆国軍隊の車両の使用が許容されていたものであるかどうかについて紛争が生じたときは、その問題は、日本国民の中から
*1 : 昭和50年第75回国会衆議院内閣委員会議録より。
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第3章 基地から派生する諸問題
選定された仲裁人に付託するものとし、この点に関する仲裁人の裁定は最終的のものとする、とされている。(同条第8項)
# (4)運用改善による補完措置
合衆国軍隊の構成員の公務外の行為による損害請求の支払いについては、平成8年12月の「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」の最終報告において、運用改善の方法が示された(詳しくは、「第2章 基地の整理・縮小」の「第4節 沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」を参照)。その中の請求者に対する日本側当局の無利子融資制度については、合衆国当局より補償金(慰謝料)が支払われるまでの間、(財)防衛施設周辺整備協会により損害額を限度として、所要の額を被害者に無利子で融資する制度がある。
なお、合衆国軍隊の構成員の公務外の行為による損害請求の支払いに係る手続については、沖縄県では沖縄防衛局管理部業務課が窓口となっている。
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第3章 基地から派生する諸問題
# 合衆国軍隊等の行為等による被害者等に対する賠償金・慰謝料の支払いについて
# 1 根拠法令等について
地位協定第18条第5項
地位協定の実施に伴う民事特別法第1条、第2条
原則として加害者が損害を賠償
原則として加害者が損害を賠償
加害者に補償能力がなければ、米国政府が損害を補償
外国人請求法第2734条(合衆国法典)
# 2 処理方法について
「合衆国軍隊等の行為等による被害者等に対する賠償金の支給等に関する省令(昭和17年総理府令第42号)」に基づく処理のフローチャート

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第3章 基地から派生する諸問題
# 年度別事故発生状況表
(単位:件)
| 年度 | | 昭和 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 公務上 | 交通 | 47 | 416 | 434 | 308 | 280 | 255 | 194 | 263 | 283 | 274 | 250 | 276 | 262 |
| | 航空機 | 4 | 4 | 4 | 5 | 3 | 7 | 7 | 14 | 4 | 11 | 5 | 5 | 4 |
| | 施設管理の瑕疵 | 13 | 2 | 2 | 2 | 3 | 12 | 6 | 4 | 11 | 4 | 2 | 7 | 3 |
| | 海上 | | | | | | 1 | | | | | | | 1 |
| | その他 | 7 | 2 | 5 | 5 | 7 | 2 | 4 | 8 | 9 | 5 | 11 | 19 | 8 |
| | 計 | 440 | 442 | 320 | 293 | 277 | 211 | 289 | 307 | 294 | 268 | 307 | 277 | 279 |
| 公務外 | 交通 | 1,316 | 1,169 | 1,091 | 1,085 | 1,011 | 1,089 | 1,039 | 960 | 884 | 1,098 | 1,155 | 1,040 | 1,034 |
| | 航空機 | | | | | | | | 1 | | | | | |
| | 刑事 | 231 | 379 | 386 | 175 | 227 | 219 | 154 | 209 | 131 | 141 | 107 | 64 | 71 |
| | その他 | 1 | | 1 | 5 | 5 | 4 | 2 | 8 | 9 | 7 | 4 | 9 | 14 |
| | 計 | 1,548 | 1,548 | 1,478 | 1,265 | 1,243 | 1,312 | 1,195 | 1,178 | 1,024 | 1,246 | 1,266 | 1,113 | 1,119 |
| 合計 | | 1,988 | 1,990 | 1,798 | 1,558 | 1,520 | 1,523 | 1,484 | 1,485 | 1,318 | 1,514 | 1,573 | 1,390 | 1,398 |
| 年度 | | 昭和 | 61 | 62 | 63 | 平成 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 公務上 | 交通 | 60 | 255 | 267 | 270 | 261 | 209 | 173 | 156 | 166 | 149 | 146 | 154 | 125 |
| | 航空機 | 2 | 2 | 5 | 11 | 7 | 5 | | 3 | 3 | 3 | 6 | 6 | 4 |
| | 施設管理の瑕疵 | | | 1 | 1 | 4 | 1 | | | | | | 1 | 3 |
| | 海上 | | | | | | | | | | | | | |
| | その他 | 4 | 4 | 2 | 5 | 5 | 3 | | 2 | | | | 2 | |
| | 計 | 261 | 261 | 275 | 287 | 277 | 218 | 173 | 161 | 169 | 152 | 152 | 163 | 132 |
| 公務外 | 交通 | 1,173 | 1,172 | 1,066 | 1,036 | 874 | 895 | 785 | 818 | 874 | 878 | 755 | 638 | 662 |
| | 航空機 | | | | | | | | | 1 | | | | |
| | 刑事 | 61 | 61 | 56 | 67 | 66 | 35 | 56 | 55 | 17 | 34 | 36 | 24 | 13 |
| | その他 | 15 | 15 | 15 | 24 | 15 | 19 | 19 | 24 | 23 | 24 | 30 | 15 | |
| | 計 | 1,249 | 1,249 | 1,233 | 1,157 | 1,117 | 928 | 970 | 864 | 858 | 933 | 944 | 794 | 651 |
| 合計 | | 1,510 | 1,510 | 1,508 | 1,444 | 1,394 | 1,146 | 1,143 | 1,025 | 1,027 | 1,085 | 1,096 | 957 | 783 |
| 年度 | | 平成 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 公務上 | 交通 | 10 | 112 | 127 | 125 | 124 | 143 | 128 | 66 | 75 | 81 | 67 | 66 | 94 |
| | 航空機 | 1 | 1 | 7 | 2 | 7 | 6 | 5 | 3 | 4 | 5 | 4 | 2 | 3 |
| | 施設管理の瑕疵 | 6 | 6 | 15 | 14 | 27 | 17 | 31 | 20 | 8 | 16 | 23 | 13 | 24 |
| | 海上 | | | | | | | | | | | | | |
| | その他 | 1 | 1 | 3 | | 3 | 4 | 4 | 3 | | 1 | 2 | 2 | 1 |
| | 計 | 120 | 120 | 152 | 141 | 161 | 170 | 168 | 92 | 87 | 103 | 96 | 83 | 122 |
| 公務外 | 交通 | 659 | 659 | 738 | 779 | 749 | 856 | 944 | 884 | 872 | 821 | 774 | 111 | 6 |
| | 航空機 | | | | | | | | | | | | 1 | |
| | 刑事 | 31 | 31 | 48 | 37 | 41 | 33 | 47 | 33 | 53 | 29 | 18 | 22 | 29 |
| | その他 | | | | | | | | 1 | | | | 1 | |
| | 計 | 690 | 690 | 786 | 816 | 790 | 889 | 991 | 918 | 925 | 850 | 792 | 135 | 35 |
| 合計 | | 810 | 810 | 938 | 957 | 951 | 1,059 | 1,159 | 1,010 | 1,012 | 953 | 888 | 218 | 157 |
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第3章 基地から派生する諸問題
(単位:件)
| 年度 | | 平成 | | | | | | |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 区分 | | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 合計 |
| 公務上 | 交通 | 75 | 83 | 83 | 90 | 87 | 83 | 8,033 |
| | 航空機 | 4 | 4 | 7 | 21 | 7 | 5 | 238 |
| | 施設管理の瑕疵 | 8 | 6 | 4 | 5 | 1 | | 355 |
| | 海上 | | | | | | | 2 |
| | その他 | | 1 | | 1 | 1 | 1 | 148 |
| | 計 | 87 | 94 | 94 | 117 | 96 | 89 | 8,776 |
| 公務外 | 交通 | 41 | 28 | 23 | 20 | 29 | 22 | 33,980 |
| | 航空機 | | | | | 1 | | 4 |
| | 刑事 | 21 | 21 | 11 | 9 | 19 | 9 | 3,585 |
| | その他 | 3 | 2 | | 2 | 1 | | 304 |
| | 計 | 65 | 51 | 34 | 31 | 50 | 31 | 37,873 |
| | 合計 | 152 | 145 | 128 | 148 | 146 | 120 | 46,649 |
注1: 上表は、那覇防衛施設局・沖縄防衛局が地位協定第18条関係において知り得た件数である。
注2: 昭和47年度については、5月15日以降の事故発生状況である。
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第3章 基地から派生する諸問題
## 2 他の法令に基づく損失補償等について
### (1) 漁船操業制限法
米軍が演習等の目的で日本国の領海及び近傍の公海部分を使用するため、漁船の操業が制限又は禁止される場合、これに伴う損失については、漁船操業制限法等に基づき、日本国が補償することになっている。
漁船操業制限法等に基づく漁業損失補償実績額の推移
単位:百万円
| 年度 | 昭和47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 漁業補償費 | 144 | 295 | 356 | 418 | 480 | 542 | 609 | 629 | 636 | 646 | 668 |
| 漁業見舞金 | — | — | — | — | — | — | — | — | — | 9 | 15 |
| 合計 | 144 | 295 | 356 | 418 | 480 | 542 | 609 | 629 | 636 | 655 | 683 |
| 年度 | 昭和58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 平成元 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 漁業補償費 | 705 | 734 | 777 | 809 | 842 | 851 | 888 | 922 | 950 | 970 | 1,063 |
| 漁業見舞金 | 26 | 43 | 44 | 47 | 66 | 67 | 73 | 75 | 95 | 96 | 155 |
| 合計 | 731 | 777 | 821 | 856 | 908 | 918 | 961 | 997 | 1,045 | 1,066 | 1,218 |
| 年度 | 平成6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 漁業補償費 | 1,115 | 1,153 | 1,182 | 1,211 | 1,220 | 1,182 | 1,167 | 1,168 | 1,130 | 1,034 | 890 |
| 漁業見舞金 | 169 | 191 | 191 | 200 | 212 | 212 | 217 | 237 | 202 | 217 | 192 |
| 合計 | 1,284 | 1,344 | 1,373 | 1,411 | 1,433 | 1,394 | 1,385 | 1,405 | 1,332 | 1,251 | 1,082 |
| 年度 | 平成17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 漁業補償費 | 612 | 611 | 523 | 458 | 471 | 481 | 466 | 437 | 428 | 437 | 460 |
| 漁業見舞金 | 144 | 142 | 146 | 141 | 194 | 201 | 212 | 173 | 398 | 305 | 294 |
| 合計 | 756 | 753 | 669 | 599 | 665 | 682 | 678 | 610 | 826 | 742 | 754 |
| 年度 | 平成28 | 合計 |
| --- | --- | --- |
| 漁業補償費 | 569 | 33,339 |
| 漁業見舞金 | 506 | 5,907 |
| 合計 | 1,075 | 39,246 |
注1:各年度の期間は、前年の10月1日から当該年の9月30日までの期間である。
(例:平成9年度とは、平成8年10月1日~平成9年9月30日)
注2:沖縄防衛局の資料による。
注3:計数は四捨五入によるため、符合しないことがある。
注4:「0」は表示単位に満たないもの、「—」は事実のないものである。
### (2) 特別損失補償法
米軍等の特定の行為(防衛網等の設置、水質の汚濁等)によって、農林業、漁業等を営んでいた者が経営上の損失をこうむった場合には、特別損失補償法*に基づき、日本国がその損失を補償することになっている。
*1: 日本国に駐留するアメリカ合衆国軍隊等の行為による特別損失の補償に関する法律。
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第3章 基地から派生する諸問題
# 特別損失補償年度別支払実績表
(単位:人、千円)
| 年度 | | 昭和 | | | 平成 | | | | | | |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 市町村及び関連施設 | | 48~55 | 56~60 | 61~2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 伊江村 | 伊江島補助飛行場 | (843) 29,576 | (620) 20,455 | (630) 20,494 | | | | | | | |
| 宜野湾市 | 普天間飛行場 | (65) 8,092 | (18) 1,634 | (10) 2,081 | | | | | | | |
| 東村 | 慶佐次通信所 | (60) 5,577 | | | | | | | | | |
| 金武町 | キャンプ・ハンセン | (6) 359 | | | | | | | | | |
| 宜野座村 | キャンプ・ハンセン | (1) 9,703 | | | | | | | | | |
| 具志川市 うるま市 | キャンプ・コートニー | | (2) 32 | | | | | | | | |
| 国頭村 | 奥間レストセンター | (54) 10,705 | | | | | | | | | |
| 宜野湾市 | 陸軍貯油施設 | (14) 2,880 | | | | | | | | | |
| 北谷町 | 嘉手納飛行場 | | | (6) 3,249 | (2) 1,122 | (2) 1,040 | (2) 858 | (2) 787 | (2) 943 | (2) 957 | |
| 合計 | | (1,043) 66,892 | (640) 22,121 | (646) 25,824 | (2) 1,122 | (2) 1,040 | (2) 858 | (2) 787 | (2) 943 | (2) 957 | (194) 33,927 |
(単位:人、千円)
| 年度 | | 平成 | | | | | | | | | |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 市町村及び関連施設 | | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 伊江村 | 伊江島補助飛行場 | | | | | | | | | | |
| 宜野湾市 | 普天間飛行場 | | | | | | | | | | |
| 東村 | 慶佐次通信所 | | | | | | | | | | |
| 金武町 | キャンプ・ハンセン | | | | | | | | | | (68) 8,611 |
| 宜野座村 | キャンプ・ハンセン | | | | | | | | | | (62) 6,654 |
| 具志川市 うるま市 | キャンプ・コートニー | | | | | | | | | | (34) 7,147 |
| 国頭村 | 奥間レストセンター | | | | | | | | | | |
| 宜野湾市 | 陸軍貯油施設 | | | | | | | | | | |
| 北谷町 | 嘉手納飛行場 | | | | | | | | | | (2) 337 |
| 合計 | | (198) 36,453 | (197) 34,963 | (193) 35,760 | (214) 33,995 | (204) 31,312 | (206) 29,254 | (166) 26,818 | (167) 24,213 | (171) 21,904 | (166) 22,749 |
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第3章 基地から派生する諸問題
(単位:人、千円)
| 市町村及び関連施設 | | 平成 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 合計 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 伊江村 | 伊江島補助飛行場 | | | | | | | | | | |
| 宜野湾市 | 普天間飛行場 | | | | | | | | | | |
| 東村 | 慶佐次通信所 | | | | | | | | | | |
| 金武町 | キャンプ・ハンセン | (55) 4,160 | (20) 2,230 | (12) 6,041 | (29) 9,090 | (27) 8,073 | (29) 7,191 | (28) 6,779 | (26) 8,741 | (30) 10,709 | |
| 宜野座村 | キャンプ・ハンセン | (64) 4,339 | (31) 3,707 | (44) 4,772 | (33) 4,532 | (31) 4,517 | (39) 6,401 | (42) 6,105 | (47) 8,072 | (43) 5,605 | |
| 具志川市 うるま市 | キャンプ・コートニー | (33) 8,289 | (20) 6,614 | (19) 8,038 | (17) 7,199 | (18) 6,755 | (15) 5,274 | (16) 5,299 | (15) 6,544 | (18) 7,721 | |
| 国頭村 | 奥間レストセンター | | | | | | | | | | |
| 宜野湾市 | 陸軍貯油施設 | | | | | | | | | | |
| 北谷町 | 嘉手納飛行場 | (2) 437 | (2) 445 | (2) 431 | | | | | | | |
| 合計 | | (154) 17,225 | (73) 12,996 | (77) 19,282 | (79) 20,821 | (76) 19,345 | (83) 18,866 | (86) 18,183 | (88) 23,357 | (91) 24,035 | (5,224) 626,002 |
注1: 計数は、四捨五入によっているため符合しない場合がある。
注2: ( )書は、補償対象者の延人数である。
注3: 平成9年度から18年度は、市町村及び関連施設別の金額等は公表されていない。
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第3章 基地から派生する諸問題
## 第6節 米軍基地から派生したその他の諸問題
沖縄本島には、主要な米軍基地への送油のために敷設されたP.O.L (Petroleum, Oil, Lubricant)、パイプラインと呼ばれる陸軍の貯油施設がある。
パイプラインは通常2本から4本でできており、ジェット燃料やガソリン、ディーゼル燃料等を主要な米軍基地へ送っている。以前は、那覇港湾施設から嘉手納飛行場に至る北上ラインと、天願棧橋から嘉手納飛行場及び普天間飛行場に至る南下ラインがあり、タンクファームへの支線も含めると総延長約227キロメートルにも及ぶ、文字どおり米軍基地の動脈であった。
パイプラインは、関連市町村の市街地を通過し、その周辺には多くの住宅や学校及び公園等の公共施設等が所在することから、消防防災の面で問題が指摘され、また、パイプラインから油流出事故が多発するなど、環境汚染により周辺住民に大きな不安を与えていた。さらに、数多くのバルブボックス等の工作物が路面上に突き出ていることから生じる交通安全上の問題も指摘されていた。
北上ラインは、以前、那覇軍港から奥武山陸上競技場の近くで地下にもぐり、漫湖を渡って那覇市の市街地に入り、与儀大通り、ひめゆり通りを経てバイパスに沿って浦添市に入り、同市の「パイプライン通り」を北上、宜野湾市を経て、国道58号に沿って北谷町、嘉手納町を通り読谷補助飛行場に至るもので、その延長は約32キロメートルであった。
北上ラインについては、昭和49年1月に開催された第15回日米安全保障協議委員会において、那覇港湾施設の全部返還が合意されたのに伴い、那覇港湾施設タンク地区(昭和61年返還)18基の代替タンクが金武第1、第2、第3タンクファーム及び桑江タンクファームに建設され、北上ラインの機能が移設された。さらに平成2年12月に浦添市伊祖から宜野湾市伊佐のバルブボックス28までが返還され、北上ラインは完全に撤去された。
一方、金武タンクファームから旧具志川市(現うるま市)、沖縄市、北谷町を通って嘉手納弾薬庫地区、嘉手納飛行場及び普天間飛行場に送油する南下ラインについては、米軍施設・区域外にあった送油管の多くが、嘉手納飛行場や嘉手納弾薬庫地区等の施設内に移設されている。
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